ヨットの自作そして自然と文化を訪ねる航海で見つけたもの、空間段階の文化による文化の生命化で新しい世界を開く。

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5 設計そして技術と道具、その建造

知的統合空間の設計とは高度情報機能を得るための一まとまりの仕組みを考えることである。

現時点で考えられるものとして、統合活動の場、その支援サービス、情報と情報案内サービス、そして空間に関する研究研修するところなどがある。必要なものがそろえば、高い知的統合力を生み出す創造力エンジンというものが可能になり、その力を誰でもどこでも使えることになる。人間が活動しているところならどこにでも応用できるだろう。

これらの仕組み以外にも知的統合技術としていろいろなものが考えられる。個人における日常的なものから空間全体を捉えるもの、あるいは知的統合力(=創造力)の自由自在な合力など多種多様なものがあると思う。個人的なものとしては簡易的な取材があり、常に複数の人から多様なことを聞く。あるいはそれらの中から要点や全体像をつかむ事など日常的に必要なものがある。これらはもともと人間の持っている自然な心の動きであり、誰でも心当たりがあるだろう。また数人による知的統合の技術としてはチームワークがある。これも空間の基礎的な文化の一つと考えられる。知的な統合空間は、自由で個性的な個人とその集団とを一つのものとして捉えることができ、自由自在な統合力を得る可能性がある。これはこの上の段階、つまり数人という数を越える知的統合の問題も解決できる可能性がある。それにKJ法は知的統合空間を捉えるものとして極めて大事なものと考えられる。これはチームワークと共に運営の様々な場面で、その技術あるいは思考法が応用できるものと考えられる。また評価とその方法も重要であり、個性が一般的な基礎単位である空間においては、多種多様な評価を複数使うことになるだろう。つまり我々が普通に感じ思うこと、あるいは思考をすべて使うことになる。一般的にいって、現時点ではこれら多様な評価が十分に使われないことが問題である。またその方法がよく分からず、日々のやり取りの中で常に問題を起こしているように思う。この評価の問題、方法技術もKJ法の中に入っている。

知的統合の主人公である人間は、これらの各仕組み、サービス間を自由に歩き回ることになる。それは特別な誰かではなく誰にとってもということである。また人間は、高度情報機能に関わる各仕組みそしてサービスの人材であるばかりでなく、空間全体における広範なテーマの知的統合活動の人材でもある。つまり一般的な仕事あるいは個人的な様々な活動及び計画などにおいても、多種多様な仕組みが生まれるものと思われる。しかしこれらの課題も含めて、当然なことではあるが内容の充実はこれからの試行錯誤にかかっている。ここに提案したもの以外にも思い浮かんでくる仕組みはあるが、現時点では何ともいえない。人間の個性的なそれぞれの知的統合、予想される広範な統合活動をどこでどのように受け止めるのか。ここで提案した仕組みがこれを解決するために、どのように発展するのか。もちろん、私の知らない既存の仕組みも使えるだろう。そうでなければ当然新たな仕組みが生まれるものと思う。また仕組みの内容が問題である。知的統合空間あるいは高度情報機能というからには、人類が作ってきた高度な機械や道具に負けないうまい仕組みを開発して行かなければならない。またその使い方もある。もちろん最終的にはこの自然と連携し同等の能力になることが目標である。様々な創意工夫、無数の創造をしながら少しずつ進むしかないと思う。とにかく知的統合空間あるいは高度情報機能というものは、現時点では想像もつかないほど豊かなものになっていくものと思う。

(1)各仕組み(サービス)について

二つの違った統合活動の場

まず二つの違った統合活動の場を用意する。

一つは極めて日常的な、あるいは難しくても小規模な問題解決の場であり、もう一つは大きな問題の解決あるいはテーマの追求といった場である。まず1つ目の統合活動の場として①広場を設置する。日常的な情報のやり取りを促す事によって痒い所に手の届くような情報が得られるようにする。この広場は統合活動と情報サービスの両方を兼ね備えた仕組みでもあるといえる。二つ目の統合活動の場として②支援サービスを設け、大きなテーマあるいは個人やグループ、組織の持つ無数の問題、テーマ、夢を積極的に支援し解決を目差す。

二つの情報サービス

次に2つの違った情報サービスを用意する。

1つは個人の持つ経験と知識によるもの、もう1つは空間としての大規模な情報サービスである。1つ目の情報サービスとして後述の③専門家チームというものを設ける。これは専門家として自他共に認められる人ばかりではなく皆が対象になる。そして誰もが持っている経験や知識を仕組みとして直接活用する。様々な場で活躍することになる。2つ目として本格的な④情報サービスを設ける。我々の生きる世界のあらゆる情報が利用しやすい形で得られ、また容易に関わることが出来るようにする。当然ながら多種多様な新しい形での情報が得られるようになるかもしれない。またこの④情報サービスは③専門家チームと同じように、誰もが情報の主人公として関わる。対象になる情報は極めて広範囲になるのは当然である。この④情報サービスには⑥情報案内サービス⑦情報地図サービスという、容易に情報を得るためのさらに専門的なサービスを用意することになるだろう。その役目は膨大な情報の海を案内する事にある。

知的統合空間の研究研修

次に知的統合空間に関係がありそうな全ての問題を扱う、⑦研究研修サービスを設ける。

前述の②支援サービスはすべてのテーマ、課題、問題に対するものだが、ここでは特に空間に関係ありそうなものを扱う。そして研究と共に研修もして、空間の世話をする技術者として互いに能力を高める。このサービスは空間を作る初期の段階から重要なものになると思う。各仕組みサービスの創造は⑦研究研修サービスでの活動をすることによって、穏やかで柔軟な気持ちを保ちながら進む事ができるだろう。またここでの皆の自由な活動によって、各サービスはより自然な連携で動くことになるだろう。

①広場

まず人間そのものを(その情報機能を)生かした広場を設置する。

広場はごく日常的な、そして比較的小さな問題解決の場である。もちろんその対象は極めて広いものである。そしてほとんどの広場には他の各サービスあるいはその窓口が設置されることになるだろう。後述の、③専門家チームの充実は短時間で質の良い情報を得るには不可欠である。皆がこの③専門家チームの一員であれば大きな力を発揮するだろう。これに④情報サービスの充実があればさらに強力になる。ここでの基本的なサービスとして考えられるのは、どんな情報でもこれを探すための皆による手助けがあること、またこれを元に問題解決ができる事である。様々な方法を工夫し、これを駆使して直接あるいは間接での情報のやり取りをする。これによって必要なあるいは関連する情報に容易に近づけるようにする。互いの情報機能を生かして助け合う。我々にとって気軽にそして身近で、しかも同じ立場の者同士として助け合えることは、どれほど力強いものになるか解らない。実際、常に友人知人が相談に乗ってくれる、あるいは情報を知っているとは限らない。またそれ以上調べるエネルギーが無い場合も多い。それにこれだけ発達した情報化社会といっても、どのように情報を得ているだろうか。当てが外れ、不快、不便な思いをしたり、どこで聞いたらよいのか分からない、あるいは最初から諦めてしまう場合もある。またちょっとした調べものといっても、人間と人間とのやり取りでなければ、痒い所に手が届かないといった事は多い。その反対に皆で協力して、互いの知識や経験を活かし、小さな知識の獲得そしてさらに関連するものを広く身につけていく事ができれば、どれだけ素晴らしいか解らない。広場はその仕組みによっていわば広範な人間関係を可能にし、その中で知識や経験そして知恵を出し合って、問題解決する力をさらに強力なものにすることができる。しかも広場の各仕組みがが良くできていれば、互いにたいした負担も無くできる。つまり広範な人間関係とは、直接には知らないもの同士の関係でもあり、何も人間関係が大変になるということではない。また皆のために常に何かしないといけないという事は無く、自分の都合あるいはそれぞれの自律性にまかせる事になる。これも空間という仕組みによって可能になる。また広場では思いもよらない情報、注意するべき情報、知ってよかったと思う情報が得られるかも知れない。あるいは解決に向けて想像もつかない展開もあるだろう。必要な情報あるいはその情報のある場所を知るといった一般的な問題はほとんど解決できるだろう。すぐに解決できない場合は、時間とさらに多くの人の協力あるいは専門的な手助けが必要になる。また広場では様々な問題、課題、テーマも自然に浮かび上がるだろうから、これら少し難しい問題は②支援サービスでの解決に向かうことになる。プライベートな問題は他に知られずに、自らが容易に探せるよう後述の④情報サービスの充実が必要になる。しかし基本的には既存の専門的な仕組みへの案内と橋渡しという事になるだろう。この問題は、空間の仕組みが充実してくれば、より自然な流れが可能になる。また小規模の広場も多いと思われるが、こちらは顔見知りということが力になるだろう。規模の問題は重要であり、最適なものがあるかもしれない。また広場では広場としてのサービス以外に、膨大な量の自由なやり取りが行われるものと考えられる。これもまた広場としての役目であり、この自由な知的統合活動を活発に行えるよう様々な工夫をする事も必要になる。

広場での運営、様々な方法技術についてであるが、皆が考えるあらゆるものが試される。もちろん広場には技術者がいて、広場としての機能が十分働くように、日々創意工夫する。そしてこの技術者は⑦研究研修サービスにおいて研究研修を進めているもので、誰でもが対象である。よって実際上広場には多数の技術者がいる事になる。あるいは皆が基礎的なものを身に付けている状況になる。もちろんチームワークの技術も駆使されるだろう。また一定の共通の認識、理解をもつ多数の技術者がいることによって自然な流れで大きな力が出るだろう。日によっては特定のテーマを集中させたり、必要なら何か常時供給される情報も考えられる。個人の情報機能に頼る広場であるが、情報はできるだけ記録し再利用する必要もあるだろう。情報を得た人はさらにそれを発展させている可能性があり、それも求める。また情報を求める人と供給する人が時間と場所を同じくする必要はない。簡単なものと難しいもの、急ぐものとゆっくりでいいものを等しく扱う必要も無い。これら様々な技術(未知のものも含めて)のすべては後述する研究研修サービスで取扱われ、より優秀なものへと発展する事になるだろう。そして技術者自身もまた熟練していく。また広場は個人から始まりそのリーダーシップによって運営されていくもの、あるいは共通のテーマを持つグループによるもの、組織的なものなど、様々な形で生まれるものと思う。そしてこれら一切のものが知的統合空間というもので強くあるいは穏やかに連携することになる。

広場は日常的に利用するということで、身近な所にいくつも設置されるだろう。そして個性的な人間と場所により、それぞれが個性的なものになるだろう。ある広場では同様のテーマを持つ人間が多数いることにより、そのテーマに関しては常に充実したサービスを受けることができるかもしれない。建物が要る場合は何かふさわしいデザインがあるものと思う。すでに有るものを利用する時でも創意工夫の可能性があると思う。またここでは人が集まるという事に関連した様々な催し物、企画も行われることになるだろう。これらは、②支援サービスでの各個人のテーマ、あるいは共通のテーマとして出てきたもの、空間に直接関わるテーマなどから計画されたもの、あるいは広場でのやり取りで直接生まれたもの、その他様々である。

② 支援サービス

広場に続いて、さらに知的統合力(知的な生命活動をするその力のことで、創造力も同じ意味。)を高め、より大きな問題の解決あるいはテーマの追求をする統合活動の場、支援サービスを設置する。

知的な生命活動をし情報機能そのものである人間は、夢や計画あるいは様々な問題を持ち、あるいは問題の中で生きている。それらの問題やテーマは、日常生活、趣味、遊び、仕事、人生、社会そして心の奥、あるいは世界へと広範囲に及ぶ。これらは広場をはじめ様々な所からも、皆の共通のテーマあるいは問題として浮かび上がって来ることが考えられる。これらの問題あるいはテーマを、支援サービスによる強力な支援を受けながら、個人で、あるいはグループや組織で、自由にそれぞれのやり方で、あるいは協力しながら解決を目差すことになる。

この支援サービスにおいても、その運営は広場やその他のサービスと同じ様に⑦研究研修サービスでの研究研修を続ける無数の技術者によって行われる。実際、多数の専門家の手助けが必要になるかもしれないが、基本は問題を感じテーマを追求する者つまり知的生命活動をする人間であり、結局は誰でもが運営に携わる技術者ということになる。というのも、たとえ極めて高度な専門的知識が必要であっても、そればかりでは何ともならない。ここでの皆が求め必要と思えるサービスは、皆によって作る事になる。支援サービスとしての基礎的な問題は、知的生命活動をする人間自身が解決しなければならないと思う。支援サービスとしてもっとも重要な仕事は、知的生命活動をする人間を支えるあらゆるサービスを作ることである。とにかく我々が必要な形で様々なサービスを受けられるように、その内容を充実させる。一般的には、求めるものが高いほど専門的なものが必要になると思われるが、ごく普通の日常的なものから専門的なものとの接点になるようなものなど、誰にとっても容易に利用できるサービスを作らなければならない。また支援サービスも広場同様広く社会全体との情報のやり取りをすることが重要であり、その仕組みを作る。そしてここでも運営は広場と同じように皆のテーマに頼るものであり、そのテーマを生み出したそれぞれのリーダーシップに期待することになる。

サービスを受けるものは、後述する③専門家チーム、④情報サービスあるいは⑤情報案内サービスを利用し、さらに⑦研究研修サービスでいろいろの技術を身につけながら、自らの状況に応じて自分の速度で事を進める。個人から始まったテーマでも、関連するテーマを持つ人があれば何らかの協力を持つ事ができるし、公開すれば様々な協力が得られるだろう。また個人でテーマの追求をする者とグループあるいは組織で進めるものとの協力も可能になるだろう。同じようにより自由な人と普通の生活をする人との連携も可能と考えられる。また自らが計画を提案し、リーダーとなって事を起こす事もできる。ここでは様々な種類の仕事(いわゆる生計を立てるものとしての)が、高度情報機能を背景にして生まれることを期待出来るかもしれない。そして課題の達成があれば、それらはさらに次の課題に向かうことになる。ここで様々な問題、課題あるいはテーマを解決し目標を達成した者は、次ぎの新たな問題、課題あるいはテーマに向かう事になる。新たなそれぞれのテーマあるいは共通のテーマを解決するために、状況に応じてさらなる創造活動を続ける。ある者にとっては継続的なテーマ、別の者にとっては全く新しい分野のテーマに取り掛かることになるだろう。もちろん空間は世話好きの面があり、支援サービスとして要請するといったことも少なくないだろう。そしてその結果、この世界にはこれまでに無く豊かで強く柔軟な、そして空間性を持った仕組みができてくるものと思う。例えば仕事をするにしても、より自分の個性にあった働き方を可能にする会社、経営者が、支援サービスの場から現れるかも知れない。空間では、自分かってな行動と協力を高度に両立させる、あるいは組織の内と外の関係を自由自在で緊密なものにする事ができる。そしてそれがより高い生産性に繋がることになる。将来は、非常に高度な空間性を持つものも現れるかも知れない。

またここでは必要に応じて皆の協力そして資金などの援助も受けられるよう評価プログラムを用意することになるだろう。評価の高いものは皆の協力も割と容易に受けられるものと思う。またどこが良くてどこが弱点なのか解ることは、我々にとって望ましいことではある。もちろんこの評価にも多種多様なものが求められる事になる。つまりより個性のままに評価されるようにする。これら各方面から複数の評価をもとに、最終的にはそれぞれ皆の判断による協力を受ける。もちろん空間としての支援サービスは基礎にあり、マイペースでやりたい人あるいはグループにとって、特にこの評価プログラムを求める必要は無い。空間の中に積極的に乗り出そうとするほど評価を求める事になる。

この支援サービスは、一生を通して知的生命活動をするすべての人を支える事になる。どんな人でも、生きる上で解決すべき問題は少なくないものであると思う。

③ 専門家チーム

まず情報サービスの一つとして、知的な生命活動をし情報機能そのものである人間の、知識と経験を生かす専門家チームを作る。

これには高度に専門的な職業を持つ人や、専門家として自他共に認められる人ばかりではなく、誰もが対象になる。これは、専門家チームも他のサービスと同じように我々のごく身近なところでそのサービスをするのであるから、少しの知識や経験でも役立てるということである。まずは広場そして支援サービスの場で、あるいは専門家チームとして独自の活躍をすることになる。皆の知識、経験を十分に聞き出して、それぞれの人間の持っているものを活用する。この専門家チームは、様々な活躍の場が設定できるものと思う。また専門家チームの持てる力を十分に発揮できるように、サービスあるいは成員同士の協力における様々な方法を工夫する。チームを組むなどによる自在な形を取れるようにするのは他のサービスと同じである。また専門家チームとしていいサービスができるように、⑦研究研修サービスでの研究も欠かせない。それに個々の問題解決とともに、重要な問題あるいはテーマごとの、まとまった統合活動に対する対応、方法も必要だろう。地域的に非常に得意な方面があるという可能性も考えられるので、これらのことも考慮されていくものと思う。有料(既存の仕事として在るもの)のサービスを利用する場合、その橋渡しになる可能性もある。また③専門家チームの一部が有料のサービスを始めるということも考えられないことは無い。どのようなサービスをどのようにするかは個人の問題でもあり、様々な形が現れるものと考えられる。これは空間全体に及ぶ問題でもある。とにかく、豊富で痒いところに手の届く情報サービスが、確実にそして容易に得られるようにする。

④ 情報サービス

次に本格的な情報サービスを設ける。

必要な情報を広く求め、素早くそして簡単に利用できる様にする。情報サービスの利用は、ちょっとした調べもの以外にも無数の利用価値があるように思う。関連したひとまとまりの情報に対する要望も考えられる。様々な情報のつながりを発見し、またそのつながりを作ることも可能と思われる。既存のあるいは日々生まれては消えていく膨大な情報に対してもこれを活かす道筋、あるいは方法を開発する。この世界には膨大な情報が利用されずに眠っているかもしれない。また単に不便さを解消するだけでも情報機能を高められる。情報化社会といわれるが、本当にちょっとした事でも調べるのが大変という経験は少なくない。また情報機能そのものである人間からの多様な情報は、様々な角度から対象を捉えるのでかなり利用価値が高いものとなるだろう。更新も行われやすい。つまり、情報を持ち情報機能そのものである人間も、この情報サービスを支える極めて重要な要素である。日々の生活そのものが価値ある豊富な情報で満ちている。その利用方法も未開発のものがあるかも知れない。。また本人が望むなら、その情報は人生の記録というところまで広範なものになるだろう。情報を得ることに関しては他に①広場そして③専門家チームもあるが、この情報サービスは、本格的に何処までも情報を求めて行く。またこれら3つの仕組みは重なり合い、連携している。一人の人間は空間を運営するものとしてこれら各サービスに出入りする事になるので、必要な創意工夫は割りと楽にできるだろう。またその仕組みをよく理解し利用もしやすいだろう。もちろんこれら一切のものを利用しやすくするには様々な工夫や技術の開発が必要になる。つまり膨大な情報の海のままでは利用し難いので、通常は簡潔で的確に整理されたものが必要だろうし、この整理のための評価プログラムもいるだろう。これらは複数のものが現れるものと思う。これらの仕組みをいくつも使いこなす事により、縦横に活動する事を可能にするものと思う。そしてこれらは、この情報の海によって更新されていく。そしてこの情報サービスも、他の仕組み、サービス同様に、知的な生命活動(=創造活動)をする人間の、望むところを作らなければならない。

⑤ 情報案内サービス

我々は①広場においても人間そのものの持つ情報機能によって情報のやり取りをし、互いに助け合うが、さらに専門的なものとしての情報の案内サービス機能を設ける。

各自の求める情報が、どのような形でどこにあるのか、すばやくサービスをする。このサービスに関わる人は、当然各サービスを股にかけて歩いているものと考えられるので、きめ細かな対応の可能性がある。④情報サービスの内容もかなり把握しているだろうし、①広場③専門家チームにも関わっているものと考えられる。また一度案内してもらった人は、そこまでは案内できる事になり、他のサービスと同じ様に自らがその能力を他の人に活かすことができる。また多種多様な方法技術の開発と共に、他のサービス同様人間そのものの優秀な情報能力を使うのも当然である。また情報案内サービスを通して情報サービスにも強い影響を与えるものと思う。とにかく、強力な助っ人がいることはどれだけ心強いかわからない。

⑥ 情報地図サービス

基本的に、空間では皆に見える様にするという方向があり、情報サービスの工夫として情報地図が考えられる。

これによって情報をより共有できる、つまり情報機能を高めることができる。また全体を容易に把握できると共に、検索でも力を発揮すると考えられる。これも誰かが作るのではなく、より良いものを求めて皆が工夫していく。後述の「技術と道具について」の章にある三多方式で多種多様なものを作り、使いやすいものを使う。あるいはそれぞれの場で独自のものを作る。この地図を作る技術としては後述のKJ法が考えられる。

⑦ 研究研修サービス

これはすべての仕組み、サービスに関わる基本的な空間の文化を、皆で研究し共有するためのものである。

これは各サービスの運営には欠かせないものであり、ここでの研究を通して高度情報機能の創造、あるいは日常的な創意工夫に当たることになるだろう。空間の開発という課題は、あらゆる人の知的な生命活動の一つ一つが元になる。つまり空間の仕組みは皆で創造し日々新たにする。よってここでは、皆が考え思い浮かんだ問題点はそのまま全て取り上げられる事になる。(問題の広がりはもちろん、自分と同様のテーマが多数あることも分かるだろう。)それらの問題、課題は個々人の個性的な状況に応じてゆっくりと、あるいは協力して進める事になる。また個人的にテーマの研究を進める事はもちろん、それらの研究は大きく連携された形も取ることになるだろう。さらにいくつもの回路、多様な形も当然用意される。また研究と共に互いに研修も行い、様々な技術を共有して皆が技術者になる。これらの研修もまた各自の研究や経験から多種多様なものが多数用意される。空間の高度情報機能は技術によって動く。それぞれのサービスがうまく機能し、さらに技術開発される事によってより優秀な空間、高度な能力をもった空間に発展して行く。このサービスによって、動くはずの空間が長期間停滞するといった弊害は回避されるものと考えられる。また最初は限られた能力の空間を、本当に豊かなものに発展させることになると思う。

(2)技術と道具について

知的統合空間を可能にする高度情報機能は100%技術的なものである。

またこの高度情報機能の維持発展は、皆による運営にかかっている。、そしてここで皆が使う技術や道具のほとんどは、やさしいものであると考えられる。つまりそれらは人間の知的生命活動として基礎的に備わっているものであり、様々な場面ですでに皆が使っているものと考えられる。しかしそれらが時と場所を選ばずに自由に使えるとは限らないのが現状である。つまり社会的、時代的な状況に制限されている。一方通行、上意下達といった情報の流れは、自由と民主主義といわれ情報化社会の現在でも普通に見られるものである。このような状況下では、皆に備わっている情報機能の芽はなかなか育ち難い。それに普段使っていなければ、ノコギリだってうまく挽くことはできない。またよく考えられた既存の技術と道具も数多くあるものと思われる。今は、物足りなくても私自身の考え感じたことを書いておく。これら空間における技術と道具というテーマは、仕組みの設計とともに⑦研究研修サービスなどでの皆の研究にかかっている。また技術と道具は空間の仕組みに直接関わる重要なものであり、これが発展すれば非常に大きな創造力(=知的統合力)が得られるものと思う。

KJ法

混沌とした空間を捉えるKJ法は欠かせない技術である。

これは混沌とした情報の示すところに従って未知の世界を捉える方法であり、信頼性の高い仮説の発想も得られる。知的統合空間では、皆で空間を捉え見えるようにする事が極めて重要である(後述の、[2]創造性の世界 1993 の(2)高度情報機能社会参照)。KJ法は、まさに知的統合空間の技術ということができる。様々な場面で使えるが、特に自らが空間の中に大きく飛び出そうとする時には必要だろう。また、前述の②支援サービスなどでテーマを追求し、難しい問題を解決しようとする人には、心強い道具といえる。またこの技術は⑥情報地図サービスでの情報地図の作成にも力を発揮するものと思う。また簡易的な探検ネットも非常に有効であり、普段から使える。また広い意味でのKJ法は、判断や決断、一仕事の仕方、問題解決の方法など知的生命活動をする人間の重要な問題を解明しており、空間における技術と道具として基礎的なものであるように思う。

KJ法 川喜田二郎著 中央公論社、発想法 同著 中公新書

(3)技術者と建造について

これまで述べたように、空間は皆が運営に関わる。当然、設計も建造も同様である。

実際に知的統合空間を作る方法、手順としては、⑦研究研修サービスで研究研修をしながら、同時に広場など各仕組みの高度情報機能を少しずつ作っていくのが最も良いのではないかと考える。これを進めるのは皆の知的統合活動であり、各自の夢、テーマ、問題課題になる。それらは様々な形で出され、全体像も明らかになる。そして空間は24時間のものであり、自律統合による縦横のやり取りが常に行われる事になる。これで皆が自然に技術者になり、協力もうまく行くように思う。人間同士のやり取りでは、その内容を知っている側、つまりサービスを提供する方が面白いと感じるだろう。しかし空間への関わり方は多様なものとなるだろう。サービスを受ける立場で空間に関わるうちに自然に技術を身につけていく、これも多いと思われる。①広場や③専門家チームでのサービスを受け、次に自分も情報の提供する側に回る。さらに②支援サービスでの個人的な夢や課題の解決を通じて、空間の全体像に自然に触れ理解を深めるのではないか。ここで空間としての課題も見えてくる。自分の夢の実現、課題の解決を通して、空間としての課題も解決する。

しっかりした空間の建造は、良いサービスを生み、高度情報機能も急速に高めることになるだろう。このような試みがいくつも行われれば、創造は創造を呼び、互いに影響していやがうえにも創造力(=知的統合力)は高まる。そう遠くはない日に、空間といっていいものが皆の前に出現するかもしれない。そこまで行かなくても、②支援サービスでの様々な問題、課題の解決は皆に力を与えるだろう。無数にある、夢の実現や社会的なあるいは緊急の課題の解決はすべての人にとって必要である。またここでの問題解決が、生計を立てること、つまり何らかの仕事として生まれればさらに多くの人に受け入れられるだろう。その可能性は高い。何しろ高度情報機能によってこれまでに無いきめ細かなサービスが期待できる。既存の仕事における問題を解決すれば、その影響は計り知れない。

空間というのは限りなく広いもので、何をやるかという対象も様々なものが考えられる。その知的統合活動の展開は無限?といっても大げさでないだろう。またほとんどの仕組み、サービスは試してみないとその有効性はよく解らない。またここに示したものはほんのちょっとしたアイデアに過ぎないし、内容の充実といったものには程遠い。しかし実際には本当に壮大なものになるとも思う。何しろ人間の生命活動そのもの、その全体を受けるのであるから。人間の創造物としては創造に値するものといえる。それは極めて技術的なものであり、テレビがきれいに映るかどうかが問われる。空間の技術は、情報の自然な流れによって情報を機能させ、その仕組みを作り、知的な生命生活動の統合力(=創造力)を高める事である。これは皆で研究し、皆で共有すべきものであると思う。


次は、 空間段階の文化を作りましょう 2017 です。

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